最強のファイナンス理論 心理学が解くマーケットの謎
著者/訳者: 真壁 昭夫/ 出版社 : 講談社 出版日 : 2003/02 |
行動ファイナンス理論。効率的市場仮説では人間は正しい判断をするものとして定義されているが、どうもそうではないらしい。
ヒューリステック ざっくりと捕らえる時の罠
- 情報の利用可能性 利用しやすい情報ほど過大な評価をされる
- 初頭効果 最初に与えられた情報が過大な影響力をもつこと
- 新近効果 最新の情報ほど思い出しやすい
- プライミング効果 最初の情報が後の情報の解釈に影響を与えること
- アンカーリング 最初の参考値に過大なウェイトがおかれること
スキーマ(代表性)のバイアス
- 連言のあやまり 2つ同時に起こる確率は1つより低いはずなのに、高いスキーマによって逆を選択する(リンダ問題)
- ギャンブラーのあやまり 独立した事象の確率は常に同じなのに、表が続いたら裏を選択してしまう
- 条件付き確率の誤り 条件とイベントを混同してしまう
- 経験的な関係の過大推計 存在していない関係を存在するかのように思い込んでしまう
- 因果関係の過大評価 将来の予測を過去の実績に基づいてする。
- 帰属理論 現実には存在しない因果関係を想像する。気質帰属(原因は自分)状況帰属(原因は状況)
認知的不協和 心理的対立を一刻も早く解決したい
- 価値関数(プロスペクト理論)
- リファレンスポイント 基準となる値
- 感応度逓減 利益または損失の増加量と価値の増加量は比例しない。大きくなると滑らかになる。
- 損失回避 利益よりも損失に敏感
- 確率の重み付け
- 確率がとても小さいことに対しては大きな期待を持つが、確率がかなり高いことに対して理屈以上に不安を持つ
- 心理会計
- 独立した取引を合算して損失に目をつぶる
アノマリー 理論的に説明できない例外的現象