自由はどこまで可能か リバタリアニズム入門


自由はどこまで可能か―リバタリアニズム入門

著者/訳者: 森村 進/
出版社  : 講談社
出版日  : 2001/02

思考実験が続いて正直難しい。気になった点の箇条書き。
リバタリアニズムは左翼とか右翼とかではなく、権威主義の反対に位置する。
自己所有権:自分の体は自分のものであるのか。
ハリスの臓器移植くじ。当選した健康な人は、命を絶ち、すべての臓器を移植希望の患者に提供する。1人の死によって多くの人が救われる。
著作権が創作のためのインセンティブだとしたら、死後50年存続するのは相続者に対する不労所得である。
裁判の民営化、ADRによる調停サービス
バーネットの犯罪者への刑罰廃止による賠償一元化論
課税による警察や裁判所の独占事業から、警備会社やADRなどの民間組織のほうが効率的
国家の非重要性。反民族主義と住民自決。国家を無視する権利
フレドリク・バスティアの「見えるものと見えないもの」
悪い経済学者とよい経済学者を分かつものは、前者が行為や制度の結果のうちにすぐに発生するもの、つまり「見えるもの」しか考慮しないのに対して、後者がその後発生するもの、つまり見えないものも考慮する点にある。
貨幣発行の自由化、通貨統合は通貨間の国際的な競争を廃止する。
累進課税は圧倒的少数の金持ちに対する不平等な制度。
自主的秩序。ハイエクの自由貨幣制度