ブラックジャックによろしく


ブラックジャックによろしく (3)

著者/訳者: 佐藤 秀峰/長屋 憲/
出版社  : 講談社
出版日  : 2002/10/23


ブラックジャックによろしく (4)

著者/訳者: 佐藤 秀峰/長屋 憲/
出版社  : 講談社
出版日  : 2003/01/24

 いまさらブラックジャックによろしくを読んでみる。
不妊治療もしたし、未熟児ほどではないが成長に問題があったし、入院することもあった子供の親としての立場から読むことになった。
率直な感想を一言で言えば大げさなのです。
嫁は普通の子供より少しでも劣る点をみつけると、ちゃんと生んであげられなかった自分を責める。
父親は仕事のために入院している子供の世話を十分にできないことに負い目がある。
若い先生は真剣に話を聞いてくれる。看護婦さんは一生懸命だ。でも、子供には問題がある。
誰が悪いんですか、いや誰も悪くないんです。悪いということではなく個性なんです。たとえ、ほかの子供との差が開いても、あなたのお子さんもゆっくりと成長しているんです。一年前の状況を思い出してください。成長の早い遅いは競争するものではありません。長い人生で数年の差が何だというのです。と、当時入院していた病院の医局長の先生に言われて、ずいぶん楽になりました。
いまは、小柄ですが普通の子供とそれほど差があるわけではありません。あれほど、荒れたのが何だったのかと思います。
ちなみに、近所に優秀な先生が独立して小さな医院を作ったのでとても助かります。かかりつけのお医者さんは平常時もよく知っているので異常をすぐに見つけてくれます。
 夜間診療ですが、個人病院の小児科の先生が協同で夜間診療をする診療所ができたりと、状況は少しずつ改善しているようです。
 子供を持つということは、たくさんの悩みや苦しみも抱え込むということですが、それ以上に喜びも生きがいもあります。
そもそも、無リスクで手に入るものにたいしたものはありません。この本を読んで子供を持つことをためらう人がいるのであれば、それは間違ってます。