ゲーム理論―どんなケースでも「最高の選択」ができる“勝つための戦略”


ゲーム理論―どんなケースでも「最高の選択」ができる“勝つための戦略”

著者/訳者: 松井 彰彦/清水 武治/
出版社  : 三笠書房
出版日  : 2003/01

じゃんけんによる戦略思考にて、「賭博黙示録カイジ」が取り上げられている。
これは、限定じゃんけんの解説かと思って勝ったら、そういうわけではなかった。

利得表

囚人のジレンマ

黙秘自白
黙秘(-1,-1)(-10,0)
自白(0,-10)(-5,-5)
支配戦略*1は黙秘より自白

理由なき反抗のチキンラン

飛び降り前進
飛び降り(2,2)(1,3)
前進(3,1)(0,0)
このときは支配戦略はない

ナッシュ均衡*2になったら状態は変化しない。
マックスミニ戦略*3ミニマックス戦略*4が一致したとき、これ以上有利な方法がない。

同時手番ゲーム*5以外の、相手の手を見ながら時間差で考えるものはゲームの樹で考える
発泡酒の市場争い

既存企業
高価格低価格
参入企業参入企業
高価格低価格高価格低価格
(650,-200)(3800,0)(-550,-550)(1400,0)
バックワード・インダクション*6により、相手の戦略を考えると、どちらも退出したほうが損失が小さい。したがって前に戻って自社の戦略を考えると儲けは多いほうがいいから高価格戦略の持続。 共有地の悲劇 つり保険の欠陥 (保険会社,太郎) 加入してルーズになるのが太郎の幸せ
太郎
加入する加入しない
太郎太郎
ルーズになる注意するルーズになる注意する
(-10,5)(5,3)(0,-3)(0,2)
シグナリング*7を使って効果的に戦略を進める プリンシパル・エージェント問題*8・・・安直な成果主義は危険 ホールドアップ問題*9・・・起こりうるすべてのことを考慮に入れて契約できないことから生じる。

*1:相手の行動にかかわらず有利な選択

*2:お互いが相手の戦略に対する最適反応をとっている

*3:利得最大を狙う

*4:損失最小を狙う

*5:じゃんけんのようなもの、囚人のジレンマもそう

*6:後ろから解を求める

*7:意図的に合図を送ること

*8:主人と使用人の目的の不一致から来る問題

*9:いったん行われてしまうと元に戻すのが難しくしかも交渉相手の強さを増してしまう