ニューエコノミー勝者の条件 ウィナー・テイク・オール時代のマーケティング10則


ニューエコノミー勝者の条件―ウィナー・テイク・オール時代のマーケティング10則

出版社  : ダイヤモンド社
出版日  : 1999/08

  1. スウォームパワー
    • ICタグなどつまらないものにも埋め込まれたチップがネットワークでつながったときとんでもないパワーを発揮する
    • リアルタイム、ボトムアップ、マス
  2. 成功は成功を呼ぶ
    • n端末を結ぶことで得られる価値はn*(n-1)
    • わずかな差異が増幅される
    • 成功は一瞬で消滅する
    • 急成長が始まるタイミングをティッピングポイントという。
    • フィードバックの輪をつくれ
    • ハリウッドや石油採掘にならってヒットを狙え。中間などない。
  3. 数が重要なので
    • できるだけ多くのネットとつながろう
    • 他社の機会を最大化しよう
    • 製品を囲い込むな
    • クローズドシステムを捨てろ
    • 希少性に逃げ込むな
  4. 無料で売れ。
    • よいものは安い。受け入れられて量産されるとさらに安い
    • なにをむりょうでていきょうできるのか
    • 自社製品が無料だったら?
    • 初期投資せよ(ムーアの第2法則)
    • 従量制から定額制へ
    • 周辺商品と周辺サービスにこそマーケットが存在する。
    • 無料のものをサポートせよ
  5. ネットを肥やせ
    • 目標が自社の価値の最大化ではなくネットワークの価値の最大化に変わる。
    • 技術的スタンダード、妥協の産物である標準は非難の的だが、それでもやらねばならないほど重要
    • スタンダードは法律と並んで重要なものになる。
    • システムを繁栄させよ
    • 汎用性の中で高性能を目指せ
    • エスペラントに投資するな。どんなに優れていても英語にはかなわない。同様に定着した標準には勝てない。
    • 外部の定着したスタンダードを自分の領域に持ち込む
    • ネットワークにつないで命を吹き込め
    • 広めるためには、ネットを味方につけろ。
    • エバンジェリストを雇え
  6. 自分の強みを捨てよ。死を避けるための創造的破壊
    • ニューエコノミーは生態系のようだ、共進化と感染のような。
    • 目先の頂上にとどまっていると、もっと大きな山を制覇できない
    • 未来が見えても、その手前にはひどい谷が待っている
    • 一人で歩き出すな。数十社で混成部隊をつくれ
    • 成功を疑え
    • 広く浅い警戒を怠るな
  7. プレースからスペース
    • どれほど技術が進歩しても、光速を超えられない以上、最低1/8秒のタイムラグがネットワークコミュニケーションに発生する。
    • 物理的な場所(プレース)は3次元空間+時間軸の4次元だが、ネットワークではみんなが集まる場所スペースはこういった制約がない。
    • バリューチェーンは解体される
    • 中間排除により、仲介者の価値はかえって増大する。
    • 企業は小さな企業の集合体になる。
    • ネットワークは初めて中間スペースにアクセスできる
    • アウトソーシングせよ
    • 群集の到来に準備を
  8. フラックスこそ常態
    • カオスの縁をのぞき込もう。重要な部分は混沌としていなければならない。
    • 複雑さを導入しようとしてはならない。最初から大規模設備はダメだ
    • 革新的価値以外の一切をフラックスに任せる
  9. 関係性のテクノロジー
    • 企業と顧客境目が消える。消費者が生産する
    • 顧客をスマートにしよう
    • 顧客と顧客を結ぼう
    • 人を結ぶテクノロジーを選ぼう。汎用的で安価、そしてネットワークへの連結性が高いこと
    • 顧客を従業員と考えよう
  10. 効率と生産性を捨てよ。無駄と非効率が機会を生む。
    • 機械に任せることを考えよう。効率で考えられるような仕事は機会がやるべきだ
    • 大きな宝物を探しにいこう。たいていの試みは失敗するが、結局は前向きのほうが生き残る確率は高い。
    • 機会の連鎖を最大限にしよう

ウィナー・テイク・オール時代のマーケティング10則

  1. スウォームパワーを掴め
  2. 成功を呼ぶ成功
  3. 潤沢さが価値を生む
  4. 無料で売れ
  5. ネットを肥やせ
  6. 自分の強みを捨てよ
  7. プレースからスペースへ
  8. フラックスこそ常態
  9. 関係性のテクノロジー
  10. 効率と生産性を捨てよ
ムーアの第2法則
チップの開発コストは3年ないし4年で倍になる。
グレート・アシンメトリー
経済学者ジュリアン・サイモンの説「人間は平均すれば破壊するよりもわずかに多く創造し、消費するよりもわずかに多く生産する。」

ニューエコノミーに関する最大のリンク集
http://www.sims.berkeley.edu/resources/infoecon/
The Information Economy